遺品整理を行う際に、『捨ててはいけないもの』と『保存すべきもの』の判断に迷っていませんか?
捨ててはいけない書類などを誤って処分してしまうと、後になって思わぬトラブルや後悔することがあるからです。
23年以上の店舗運営と2,150件以上の実績がある、さいたま市内の遺品整理業者が、遺品整理の進める際に、捨ててはいけないもの保存しておくべき内容とよくある質問を解説します。
遺品整理で捨ててはいけない残すべきもの
遺品整理を開始する前に、一つのポイントを抑えてください。
それは、遺品の中には「捨ててはいけない、保存すべきもの」と「仕分けの際に不用品として処分しても問題のないもの」が混在しているということです。
「え?そんなことは分かっていると、思われる方も多いと思います。」
ただ、大量の遺品を目の前にすると、その大変な状況の中でついつい急いで捨ててしまうことが意外と多いです。
それを防ぐには、整理の進め方とタイミングが大切になります。
それでは、残すべきものを「誤って捨てない」本題に入る前に、遺品整理をスムーズかつ迷いなく進めるための、基本的なステップを簡潔にご説明します。
遺品整理を進める際の3つのステップ
遺品整理を進める際に、注意点が3点あります。それはに「兄弟の合意・話し合い・実家で下見をして、今後の方向性を決める・実家に現金・預金通帳がないか探す」です。それでは各項目についてご説明します。
兄弟の合意・話し合い
繰り返しますが「捨ててはいけないもの」前に、この話をお伝えする理由があります。
私たちが現場で時々目にするのは、好意から始まった整理が、お互いの意見の違いを生むことがあるからです。
「自分の家が親の家に近い」といった理由で一人で部屋の整理を進めると、後で他の兄弟が「預金通帳が見つからない」「引き出しにあった親の貴重品がどこにもない」と疑問を持つことがあります。
「実際、現場での誤解は、通常疑念や疑いよりも、大切な遺品を誰かが、勝手に処分してしまったと解釈される場合に、よく起こります。」
これを防ぐためにも、遺品整理を始める前には、全員の合意を取りしっかり話あっておくことが大切です。
実家で下見をして、今後の方向性を決める
そして次のステップで「それぞれの合意が得られた後、実家の下見をして遺品整理の具体的な方向性を決定します。」
下見は、兄弟間で遺品の状態を詳細に把握し、共有するための重要なステップです。
方向性を決める理由は、全ての整理を自分たちで行う場合、心理的、物理的な負担が圧倒的になることがあるためです。
このような状況では、残すべき重要な書類や他の貴重品を誤って処分するリスクが高まります。
そのため、整理を開始する前に、いつまでに終えるかイメージし、方向性を慎重に決めることが重要です。
方向性を決める際の基準は3つです。
・ 49日を境として貴重品などをチェックした後に遺品整理業者に任せる
・ 自分たちで出来るところまでおこなって「これ以上は無理」という段階で回収業者等に任せる
・ 不用品の仕分けと不要なゴミの片付け、家電類の処分まで自分たちで行う
これにより、遺品整理で捨ててはいけないものを間違って処分する可能性を軽減できます。
実家に現金・預金通帳がないか探す
最後に、『捨ててはいけないもの』をご紹介する前に、もう一つ大切なポイントをお伝えします。これは特に金銭関連の遺品についての重要な情報です。
私たちの経験によれば、多くの遺族は親が所有していた全ての預金通帳や現金の存在を把握していないことが多いです。
また、過去のバブル時代には、多くの銀行が顧客に複数の口座を開設するよう促していました。そのため、同じ銀行の異なる支店に口座が存在する可能性が高いです。
遺品整理の際には、このような隠れた資産を見落とさないように注意が必要です。
そこで、特に親が勤務していた場所の近くの銀行の口座をチェックすることを推奨します。
それによって、遺品整理中に重要な金融資産を見落とすリスクを減らすことができるため、この情報を「捨ててはいけないもの」の最後に加えました。
Step1~Step3は、店長の内藤が出版した本の一部を抜粋しました。
この本は、私が実際に体験したことや、多くの人から聞いた話をもとに書かれています。多くの方々に役立つ情報を提供することを願って、この情報をご紹介しました。
遺品整理で捨ててはいけない3つの書類
さて、ここで「捨ててはいけないもの」本題に入ります。
親の遺品整理を進めていく中で、過去に気づかなかった親の存在を改めて実感することがよくあります。
日常的に使われていた品物や、愛着を持っていた物に触れることで、親との思い出が鮮明に甦ります。
そのため、遺品整理の過程で、普段なら気づける大切な品や使ってもいい物を誤って処分してしまうリスクが高まります。
どうしても、親の遺品を前にして感情が高ぶっているため、冷静な判断が難しくなるからです。
これを防ぐため、整理を始める前に、まずは誤って捨ててはいけない代表的な書類3つをご紹介します。
保管すべきもの金融機関の郵便物
遺族が故人(親・兄弟)の財産を全て把握できていないことが多いです。
そのため、遺品整理の現場では、遺族が知らなかった故人の預金通帳がよく発見されます。ただ、通帳が見つからなくても、故人がどこかの銀行に口座を所持している可能性があります。
そのため、金融機関から届いた郵便物は、不用品ではなく「遺品整理で捨ててはいけないもの」の書類です。故人がその銀行・証券会社と取引をしていた可能性がある大きなヒントになるからです。
例えば、銀行からの通知には、故人が預金を持っていた場合にその金額や取引明細などが記載されていることがあります。
また、証券会社からの通知には、故人が保有していた株式や債券などの資産に関する情報が記載されている場合があります。
株式を持っていたかどうかは、故人の財産に関する情報の中でも、特に把握しにくい一つですのでご注意ください。
現在は、金融機関もペーパレスのため、預金者に葉書などを送ることは滅多にありませんが、10年位前までは、銀行が「しばらくお金の出入りがない」預金者に対してお知らせ通知を送っていた時期がありました。
通帳・印鑑を誤って捨てる方はいませんが、郵便物は盲点になるので、故人の財産を把握するまでは、捨ててはいけない遺品と知っておいてください。
当店は遺品整理業者ですので、相続などについて詳しくは述べませんが、銀行口座や証券口座などの金融関係の書類は、相続人が遺産を分割する際に必要な書類です。
(※ 故人が保有していた口座や保険の情報、残高や解約返戻金などが記載されていることがあるためです。)
そして資産状況が含まれているので、誰にも見られないように保管する必要があります。遺品整理で捨ててはいけないのもとして、金融機関の書類も忘れないようにしてください。
支払いが済んでいない 請求書・税金関連
遺品整理の現場では、支払いが済んでいない請求書が見つかることがあります。
それが、病院から届いた未払いの請求書であったり公共料金の場合もあります。特に公共料金については、見落とすことが多いので、部屋で仕分ける際には捨てないようにご注意ください。
料金の支払いの期限が遅れると、利息や遅延損害金が発生することがあるからです。
クレジットカード会社・金融機関などより届く請求書は分かりやすく「封筒」に明記していることがありますが、一度封筒から出したものは、分かりずらいこともあります。
また、相続手続きを行う場合、税務署に税金関係の書類を提出する必要があります。
相続人の方は、所得税や相続税などの手続きが必要となるため、未払いの請求書や税金関係の書類を誤って捨てないようにしてください。
見つけなければいけない、自宅の確認書
持ち家の場合は境界確認書が、不動産売買や建て替えの際に重要な役割を持つ書類になります。
その反面、家の権利書のことを知っていても、不動産の専門家ではない方が、こちらのことを知っているケースは少ないようです。
それでも、不動産を売却する場合には、売主は「境界明示義務」があるので、提示が求められます。
そこで、ご遺族が故人の実家を売却する際には、確認書の存在が非常に重要になります。
遺品整理の過程で、故人が以前に隣人と交わした可能性のある「確認書」を見つかることがあります。
これらのさまざまな書類は、実家に保管されていることが多いので、遺品整理中に「誤って捨てない」よう、特別な注意が必要です。
ちなみに確認書が無く、ブロック塀の下に境界線あって確定出来ない場合は、確定する土地家屋調査士などの専門家に依頼して特定するケースがあります。
: 遺品整理後に住宅解体工事が進まなかった事例
住宅解体工事を予定していたにも関わらず、実家を探しても見つからず、お隣さんと不仲だったため、解体工事が進まなかったというケースが実際にありました。
土地の境界を明確に示すものなので、住宅解体工事においては欠かせない書類だからです。
ただ、40年近く前に建てられた住宅で、その書類を探し出すことは容易ではありませんでした。
また、お隣さんと不仲だったようでしたので、境界に関する情報を提供してくれる可能性も低いようでした。
そのため、住宅解体工事が進まなかったという事態が生じたのです。
整理で捨ててはいけない2つの遺品
遺品整理で捨ててはいけない、3つの書類の次に、意外と見落としがちな2つの遺品があります。それは、親に届いた年賀状と亡くなった親・兄弟が使っていたパソコン内にあるデータです。
親の年賀状を残しておく理由
ときどき、遺品整理の現地で部屋に「親に届いた年賀状があれば、捨てずに保管して欲しい」と依頼があります。
親の年賀状を見つけることで、親の知り合いや友人に親の訃報を知らせることが出来るからです。
また、訃報を伝えるだけでなく、相手側からの返信や連絡を受けることで、親の人脈や交流関係を知ることができるかもしれません。
親の訃報を受け止める相手側も、親の思い出や交流を大切にしてくれていた可能性があります。
年賀状を探すときには、直近に届いたハガキとなります。
また書かれた住所や連絡先が現在のものと異なっている場合には、相手側に連絡を取ることが困難になってしまうことがあります。
そのため、親が事前に用意していた連絡先リストや、親が親交のあった友人や知人の連絡先を知っていると理想的です。
遺品整理は、ご両親の大切な思い出を丁寧に整理し、故人の意志を尊重する上で非常に重要な作業です。
親の年賀状を見つけた場合には、訃報を伝えるだけでなく、人脈や交流関係を把握することで、親の新たな一面が見つかるかもしれません。
故人のデジタル資産:保管と確認が必要な理由
故人が遺した財産には、銀行口座や不動産などが含まれます。そのため、デジタル機器の処分をする前に、故人が持っていたデジタルデータのなかの資産をチェックする必要があります。
●デジタル遺品のデータを確認しないリスクとは?
デジタル遺品を確認できなかった場合、相続人が故人の負債を見落とすリスクが大きく高まります。
例えば、故人が残した未払いのクレジットカードやローンの情報がデジタル遺品として残されていた場合、それらの情報を把握できずに相続人が支払いを行わなかった場合、債権者からの追及を受ける可能性もあります。
写真は、実際に遺品整理の現場にあったものです。その際に「ネット銀行」の葉書とともに、故人の意思でパスワードも残っていました。
パスワードが分からないケースもありますが、パソコンであれば専門業者が解読してくれることがあります。
特にネット銀行などを使っていた場合は、お気に入り及びデスクトップの画面に貼り付けてあることが多いので、故人の資産を探す手掛かりになります。
(※ご参考までに、スマホパスワードはパソコンに比べると難しいと言われています。)
カテゴリー別、捨ててはいけないリスト
●それ以外に、遺品整理の際、捨ててはいけないものを見極めるためには、アイテムをカテゴリーごとに整理することが効果的です。
物をカテゴリーに分けることで、何を保持し、何を処分するのかが明確になり、作業の効率も上がります。
今までお伝えした部分と重複している要素もありますが、ご家族・親族がご注意頂きたい具体的な種類の一覧を2つの画像とともに以下にまとめます。
お金に関するもの
貯金通帳、キャッシュ、クレジットカード、有価証券、金庫内のものは、これらは直接的な財産価値があるため、見落とすと経済的損失を招く可能性があります。貯金通帳やクレジットカード、有価証券は故人の資産状況を把握する上で重要な情報源です。金庫の中身も、貴重な物品が含まれていることが多いため、慎重に扱う必要があります。
法的・公的書類
国民年金手帳、運転免許書、戸籍謄本、遺言書、保険証、パスポート、マイナンバーカード、身分証明書、これらの書類は法的な手続きや身分の証明に不可欠です。遺言書や戸籍謄本は相続手続きに必要な書類で、パスポートやマイナンバーカードは個人の身元確認に使われます。
返却する必要がある品
鍵、ウォーターサーバー、リースやレンタル品など、これらは所有権が故人になく、他者への返却義務があるため、保管や処分には注意が必要です。返却しなければ、違約金やトラブルの原因にもなり得ます。また、賃貸の部屋を明渡す際には、契約書の書類を忘れないようにしてください。
支払いに関する情報
未払いの請求書、各種契約内容、データ、有効期限内のクレジットカード情報など、故人名義の未払い請求や契約は、相続人が引き継ぐ場合があります。これらを失念すると法的な問題や追加的な費用が発生することがあるますので、しっかりと対策してください。
相続に必要な書類
遺産分割書、法的拘束力がある遺言書の有無、現物関連:不動産の権利書、証書、貴金属、車の登録証明書などは、相続手続きで必要になります。不動産の権利書や車の登録証は、資産価値のある重要な書類です。
アンティーク家具や骨董品
美術鑑定書があったり骨董品に関しては市場価値がついていることもあります。その際は、専門家による鑑定と価値査定を受け、適切な価値を見極めるようにしてください。
形見分けになる思い出の品
家族の写真、衣類、手紙、日記、スマホ、これらの品々は故人との思い出が詰まった大切な遺品です。そして、家族や友人にとって価値のある形見となります。これらを大切に保存し、形見分けすることで、故人を偲ぶきっかけになります。
形見としても受け継がれるもの
故人が使用していた日用品や趣味の道具など、日常的に使われる遺品は、遺族が使用することで新たな価値を見出すこともできます。これにより、故人の生活の一部を感じながら、形見としての役割を果たすことができます。大切に使うことで故人を偲び、思い出を共有することも出来るからです。
それ以外の注意点アイテム
契約書、実印、仕事のメール、使えるカード(鉄道系など)レンタル倉庫内の物。
引き出し内のエンディングノート、本人が遺した希望。これらは故人の意志や契約関連の重要な書類、個人的なアイテムを含んでいるため、特に注意が必要です。契約書や実印は法的な効力を持ち、仕事のメールやエンディングノートには未完の業務や故人の最後の意向が記されていることがあります。
故人が大切にしていたものを引き継ぐには「捨ててはいけないもの」と「片付ける際に処分しても問題ないもの」を見極めることが大切です。これらの情報が、遺品整理をお考えの皆様方のご参考になば幸いです。
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