親の遺品整理をいつから始めたら良いのか時期がわからず、着手が進まない方も少なくありません。
遺品整理は親と家族の思い出を整理するので、その心情的な面から先延ばしにしてしまう方が多いのも事実です。
この記事では、いつから整理を行う方が多いのか、具体的な時期とタイミング、そしてその理由を詳しく解説します。これらの情報を事前に参考にして「ご自身の状況に適した時期」を見つけるご参考になれば幸いです。
親の遺品整理はいつから?時期とタイミング
「実家の遺品整理をいつから始めたらいいのか?」よくご質問をいただきますが、時期については、厳格なルールは存在せず、法要が完了した後、または心の整理がついた時点で行われます。
親の遺品整理は、葬儀後の深い喪失感と直面する時間でもあるため、急ぐ必要はありません。この大切な時期には、感情を整理し、ゆっくりと次のステップに進むことが大切です。
それぞれの方が、ご自身のペースで進めることが必要だからです。
そこで今回の記事では、私たちが20年以上の現地の経験を通じて「いつから」進めたらいいのか、7つのポイントにまとめて、皆さまにご紹介します。
これらは私たちの経験から得られたものですが、ご遺族方の状況によって最適なタイミングは異なることをご理解ください。
これらのポイントが皆様の遺品整理のプロセスを少しでもスムーズに進める支えとなることを願っています。
持ち家と賃貸物件の違い
いつから始めるかは、亡くなった方が住んでた住宅状況によっても異なります。
実家が持ち家か、賃貸物件なのかによって、進める時期が違ってくるからです。
まず、持ち家の場合は、家の所有者が亡くなった場合には、相続による所有権の移転手続きを行うことになります。そのため、所有権の移転手続きが完了してから遺品整理を行うケースもあります。
一方、賃貸物件では契約期間や原状回復の義務があるため、特に退去期間の解約が定められている場合は、葬儀後であっても迅速に清掃を含む対応が必要です。
しかし、早い段階で契約日以内に終了させようと急ぎすぎると、形見の仕分けや不用品の廃棄を進める際に、大切な思い出の品や価値ある宝石・貴金属、重要な書類を見落として誤って処分してしまうリスクがあります。
また、故人の個人的な情報や秘密を含む可能性もあるため、プライバシーの保護も重要です。
そのため、作業を急ぐ場合でも、故人のプライバシーや思い出を尊重し、適切な処分方法を選ぶことが大切です。
気持ちが落ち着いてから
身内を亡くした時に、遺品を整理することは、多くの方にとってただでさえ悲しみが込み上げる辛い瞬間です。生前は何も感じなかった親の衣類を見た瞬間に「生前の思い出が湧いてくるので」整理が進まないこともあります。
特に親が写っている、写真・アルバムを見ると辛い気持ちになって、持ち家の場合は、遺品整理が先延ばしになることがあります。
その反面、賃貸物件では家賃が発生するので、無理に簡単に進めようとすると辛い気持ちになります。遺品を目の前にして、喪失感が生じることがあるのは自然なことだからです。
そのため、親族が集まるタイミングで進める方法もあります。それによって感情的な負担を和らげることができます。
親族にいつから始めるかを伝え、親との思い出を共有することで、整理作業中の罪悪感が和らぐことがあるからです。
遺品整理は本当に大変な作業ですが、気持ちの区切りがついた段階で始めることが、新たなスタートを切るための一歩となり、心の準備が整います。
その結果、故人との最後のお別れを、心に留めながら穏やかに行うことができます。
遺品整理、四十九日後のタイミング
ここでご紹介する3つ目のケースが、特に一般的な時期です。四十九日の法要が終了した後は、一般的に多くのご遺族さまから私たち遺品整理業者へ最も相談や依頼が寄せられます。
また、先程お伝えした「親族が集まる機会」時期でもあり、タイミング的に適しています。
仏教においては、故人が亡くなった後の49日目に仏の世界へ旅立つとされており(宗派によっては異なる場合もあります)、遺族が集まる機会が多く訪れます。
そのため、実家の遺品整理をいつから始めるか考えていた方々は、この時期をきっかけに、具体的に着手することがよくあります。
自分一人では遺品整理のタイミングを見つけられない場合、すべてを一人で抱え込まずに、親族が集まる四十九日の法要の後に、家族や友人を交えて相談することも一つの方法です。
こうした相談を通じて、遺品整理に対する思いや進め方を共有し、より良い判断の助言を得られることがあるからです。
また、四十九日の法要が終わることで、故人への想いを整理しやすくなり、心の準備がある程度整ってから取り組むことが可能になります
このように、四十九日後を選ぶことは、整理をスムーズに進めるための効果的なタイミングとなることが多いです。
法的手続きの進行期間
遺品整理には、故人の遺産分割や遺産相続に関連する法的手続きが関係します。始めるタイミングとしては、法的手続きの進行状況や相続税の申告に関する手続きも関連します。
相続人全員の遺産分割協議が円満に進んでいる場合や、土地・不動産等の遺産相続の手続きがスムーズに進行している場合は、財産の整理を進めやすい状況と言えます。この機会を活用して、さらに効率的な遺産管理を図ることが可能です。
ただ、遺産に負債や相続財産の管理が困難な資産が含まれる場合、「相続放棄」の選択もあります。また、故人が遺言書を残している場合は、その内容に従って進める必要があります。
ご参考までに遺品整理の現場で、遺族の方が知らなかった遺言書が見つかることがあります。
その場合は、家族と言えどもトラブルを避けるために「勝手に封印」することは厳禁です。
※ 遺言書が発見された際には、必ず家庭裁判所に提出し、遺言検認を請求する必要があります。
専門家(弁護士や司法書士など)に相談し、適切な対策の指示を仰ぐようにしてください。
季節や天候による進め方の知識
遺品整理は、非常に時間がかかる作業のため、円滑に進めるためにも、季節や天候に配慮したタイミングを選ぶことが重要です。
暑すぎる夏や寒すぎる冬は、体力を消耗しやすく、作業が遅れることがあるからです。
猛暑の時期に行うと、脱水症状や熱中症になるリスクが高まりますし、寒い時期には、体力を奪われるリスクが増えます。
これらのリスクを避けるためにも、春や秋の過ごしやすい時期に整理を行うことがおすすめです。
また、雨が降りやすい季節も整理には、不向きとされています。
滑りやすい条件下では、荷物を搬出中に転倒するリスクがあり、危険を伴うからです。
理想的には、作業を始める前に天候予報を確認し、晴れた日を選ぶことが推奨されます。
ただ、予定が立てられない場合や悪天候が続く場合は、プロの遺品整理業者に相談するか、安全対策を講じた上で進めることを検討してください。
また、冬場の寒い時期には体が冷え、特に重い荷物を運ぶ際に腰痛や他のけがのリスクが高まります。
作業を行う前には体を十分に温め、準備運動をして体をほぐすことが重要です。
これにより、けがのリスクを大幅に減らすことができます。
遺品整理の時期を決める方法
時々お客様から「両親は秋の季節が好きだったので」といった話を聞くことがあります。
故人が好んでいた季節に、遺品整理の時期を決める考え方は、実際にあるもので、私が現在の仕事を通じて知りました。
ご遺族の方と現場で接していると、その季節に合った遺品整理が、故人との思い出を尊重し、故人を偲ぶ機会となることを実感します。
例えば、故人が春が好きだった場合、花が咲く頃に遺品整理の時期を決めることで、故人の思い出に触れることができます。
また、秋に行うことで、故人が紅葉狩りを楽しんでいた光景を家族で語り合うことができるでしょう。
好んでいた季節に行うことで、故人が過ごした空間や持ち物にまつわるエピソードを家族で共有することができるからです。
遺品整理のタイミングは、ご遺族の状況や感情と共に、故人が好きだった季節を選択することで、より特別な時間となる作業となります。
親・故人の特別の日
こちらも、今の仕事を始めてから知った事例です。
故人との特別な日に遺品整理を行うという選択は、故人への敬意や想いを込めた作業の進め方となります。
何かの記念日や、故人が生きている間に特別に祝っていた日など、故人にとって意義深い日に形見分けを進めることで、故人の思い出をより深く感じながら、作業ができます。
また、決まった特別な日に整理を進めると、ご遺族と親族間で故人のエピソードや想い出をシェアし、互いの気持ちを話し合って理解し合う良い機会となるからです。
その結果、故人への想いを家族間で共有することができ、遺品整理作業もスムーズに進行し、ご遺族にとって心の整理をするための重要なプロセスとなります。
作業中に見つかる写真や手紙など、故人の想い出が形に残されたものを一緒に見ることで、故人とのつながりを改めて把握し、その理解を深めながら作業を進めることができます。
このようにして、故人との特別な日に遺品整理を行うことは、故人の存在を偲び、心に留めることができるだけでなく、心に残る作業になります。
※ ただし、繰り返しとなりますが、心の整理がついてから余裕をもって進めてください。これは、ご遺族の感情的な負担を軽減するために重要です。
まとめ:遺品整理の時期がわからない方へ
遺品整理は故人の遺した品物や思い出を整理し、大切に偲ぶための重要な作業です。ただ、いつから始めるべきか、分からなく迷うことも多々あります。
それぞれの家族や状況によって最適なタイミングは異なりますが、ここでは「いつから遺品整理を始めるべきかわからない」という方々のために、適した時期を決める際の参考となる7つの要素をご紹介しました。
改めてお伝えすると次の要素です。
1. 持ち家及び賃貸物件によって異なる
2. 気持ちの区切りがついてから
3. 四十九日後の納得した時期
4. 法的手続きの進行状況
5. 季節や天候の影響によるタイミング
6. 故人が好んでいた時期
7. 故人の特別な日
遺品整理は、故人とのつながりを深く感じ、家族の共有した時間を振り返る大切な時間です。
そのため、「自分自身が心の整理がついた状態であるか」不明瞭な場合もあると思います。
様々な事例を参考にしながら、あなたにとって最適な時期を見極め、進めていただくことをお勧めします。
誰とどう進めるかやる方法を決める
最後に、遺品整理を開始する時期とタイミングが決定した後に、注意して頂きたい点があります。
それは「自分たちでどこまでできるのか」という目線で実家の遺品を考えてください。そして、親の膨大な遺品をどう進めるかは、主に3つの方法があります。
① 最初から遺品整理業者に任せる
② 業者に相談して、出来ることを行う
(※ 実家を下見した際に、部屋に残っている現金・預金通帳・貴重品を一通り確認し、形見などの残すものを伝えた後に、他の物を業者に任せるケースです。)
③ 全て自分たちで行う
3つの事例をあげた理由は、遺品整理を進める際には、作業の終了期限を設けることが大切だからです。
逆に言えば、終わらせる目安がない場合、大量な遺品を目の前にしてしまうと、作業が中断されることがよくあります。
実家の遺品整理は、多くの方にとって難しい問題です。
親が亡くなった後、残された遺品を整理することは、心の負担が大きく、時間もかかります。
特に、整理を行うのがお一人の場合や、遠方に住んでいるために頻繁に帰省することができない場合は、整理が進まないままになってしまうことが少なくありません。
ただ、「いつから行うか?」長い期間にわたって先延ばしにすると、大切な遺品に影響を及ぼすことも考えられるため、なるべく早めにスケジュールを立てるようにしてください。
遺品整理業者に依頼した際の費用相場
先程、親の遺品整理を進める際の3つの方法をご紹介しました。次に、業者に依頼した場合の費用の目安を以下に示します。
部屋タイプ | 作業要員 | 料金 |
---|---|---|
1DK | 2名 | 70,000円より |
2DK | 3名 | 150,000円より |
3DK | 4名 | 220,000円より |
3LDK | 5名 | 280,000円より |
※ 遺品の量によって費用が異なるため、ここでの金額はあくまで目安とお考えください。遺品整理業者の詳しい見積もりについては、以下のブログで詳しく解説していますので、ご関心がある方はぜひご覧ください。遺品整理業者の見積もり取り方と注意点:料金の見方
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