遺品整理・実家の片付け進め方

亡くなった親の実家の片付け

親が亡くなった後、遺品整理や実家の片付けは、多くの方にとって予期していなかった事ですので、感情的な負担が伴います。

この記事では、そのような状況を乗り越えるため、亡くなった親の実家を適切に片付ける方法、実家の遺品整理の具体的な手順や適切なタイミングを解説します。

さらに、プロの業者に実家の片付けを依頼するメリット、費用の相場、空き家になってしまった実家の管理方法についても、さいたま市で遺品整理を運営する店長の内藤が詳しくご説明します。

亡くなった親の実家の片付け手順

親の遺品整理は、感情的にも精神的にも大変な作業ですので、気が進まないものです。

着手しなければいけないと分かっていても、「なかなか取りかかれない」、「いつかやらなければいけない」と思いながら先延ばしになる傾向があります。

ただ、先延ばしにすることで、意外と知られていない見えないリスクが潜んでいます。特に負の遺産と言われる未解決の負債などがあります。

そのため、遺品整理を効率的かつ円滑に進めるためには、以下のポイントに注意して取り組むことが大切です。

まず、貴重品や重要書類の捜索を行いましょう。

これらの品物は、後々の手続きにおいて重要な役割を果たすため、早期に見つけ出すことが望ましいです。押入れ内などの中から貴重品や重要書類を探し出す作業は、遺品整理の第一歩となります。

次に、片付ける範囲と優先順位を決めましょう。実家全体を一度に片付けようとしても、途方に暮れるばかりです。
そこで、部屋ごとに分けて整理し、どの部分から始めるかのスケジュールを決めることが重要です。

手順的には「実家の自分の部屋は着手しやすいので」、まず自分の部屋から片付けることをおすすめします。

また、遺品整理には時間がかかることを理解して、十分な時間を確保するようにしてください。

急ぎすぎると、大切なものを見落としたり、適切な処分ができなかったりするリスクがあります。時間に余裕を持って、じっくりと遺品整理に取り組むことが必要です。

また遺品整理業者の活用も選択の1つです。業者に任せる選択もあることも知っておいてください。

これにより、作業が効率的になり、適切な処分が行われるだけでなく、感情的なストレスも軽減されます。

業者の選び方については、こちらでもご説明しますので、最後までお読みいただけますと幸いです。

ご注意!実家の片付けを先延ばしにするリスクとは?

亡くなった親の片付けを先延ばしにするリスクとして、本来受け取ることが出来るはずだった権利の消滅が挙げられます。

例えば、親が亡くなった後に実家の片付けを行った際、郵便貯金や生命保険の権利書が見つかることがあります。しかし、先延ばしにしてしまうと、これらの権利を行使できなくなることがあります。

特に郵便貯金の場合、平成19年(2007年)9月30日以前に開設された口座で、20年間以上、お金の出し入れがないと権利が消滅してしまいます。これは、最近メディアなどでも大々的に取り上げられている問題です。

また、生命保険の場合、権利書が見つかっても請求期間が過ぎていることがあるため、早期に遺品整理を行うことが重要です。

あるご遺族は、親の家の片付けを4年後に行ったところ、生命保険の権利書が見つかりました。ただし、生命保険の請求期間は3年でした。

このような事例を踏まえると、遺品整理を先延ばしにしないことが、遺族にとって大切な財産を守ることに繋がります。
亡くなった親の実家を片付ける際の一番目の手順は、

1.まずは貴重品や重要書類を探していきましょう。

2.その後、片付ける範囲を決めていくのが、初めの手順です。

3.そして念のため、負の遺産のチェックをしてください。
よく遺族の方から「家には大した財産はないです。」と伺うことが多いのですが、負の遺産に関しては見落としがちです。

予想外のトラブルにつながる可能性があるため、注意が必要です。

それでは、どのようなものが負の遺産となり得るのか、続いて、詳しい説明に移ります。

親の部屋にはマイナスの財産も眠っている

亡くなった親の実家の片付けを行う際には、親の財産についても注意深く調査することが重要です。

親の部屋にはプラスの財産だけでなく、マイナスの財産も存在することがあります。
例えば、親の借金や保証人になっていたケースなど、子供が相続したくない負の財産が含まれることがあります。

うちの親に限って「保証人」をするはずはないと思っている方が多いのですが、従業員が少ない会社の役員をしていた場合には、会社の連帯保証人になっていることもあります。

さらに、売れない土地や買い手が付きづらいリゾートマンションなど、価値が低いとされる財産も遺産の中に存在することがあります。

買い手が付きづらいマンションには、今から約35年前、日本がバブル期だったときに、大流行したリゾートマンションです。

今では売れたとしても、100万円未満のケースが多く、知らずに相続すると、売ることが難しいマンションの管理費を支払い続けることになります。

そのため、親の財産を把握し、適切な対応を行うことが大切です。以下に、親の財産を早めにチェックする方法をいくつか紹介します。

1. 遺言書や重要書類の確認
遺言書や重要書類を確認することで、親の財産や負債に関する情報が明らかになります。早期にこれらの書類を確認し、必要な手続きを行いましょう。

2. 金融機関との連絡
「親が事業」等を営んでいた場合は金融機関に連絡し、預金や貸付金の状況を確認することが大切です。

3.不動産の評価
売れない土地や買い手が付きづらいリゾートマンションなどは、負の財産になる可能性があります。
(※ 売れない土地とは、需要が殆どなく有効活用が出来そうもない土地です。)

4.法的手続き
相続放棄や遺産分割協議など、法的手続きを通じて、負の財産を適切に処理することが可能です。専門家に相談し、適切な対応を行いましょう。

親の財産を早めにチェックし、適切な対応を行うことで、続に伴うリスクや負担を最小限に抑えることができます。

実家の将来: 売却、賃貸、それとも居住?方向性を決める

親の実家を片付ける前に、家の将来についての方向性を決定することは重要です。

自分たちがその家に住むのか、それとも売却あるいは賃貸に出すのかという選択は、整理作業をスムーズに進めるためにも、早期に明確にしておく必要があります。

方向性が未定のままでは、片付け作業のスケジュール立てが困難となり、結果として実家の整理が遅れるリスクがあるからです

前の見出しでご説明したように「親の財産の把握も遅れる」こともあり、そして空き家になるリスクも高まります。

空き家は、防犯や防災の観点からも問題がありますし、長期間放置されることで、建物の劣化や管理費の発生など、様々な問題が生じる可能性があります。

また、実家の今後の利用方法によっては、実家の片付け方法や範囲も変わってきます。例えば、自分たちが住む場合は、思い出の品や家具など、引き続き使用することも出来ます。

一方、売却や賃貸を検討する場合は、実家の片付けを行いながら家の整理やリフォームも検討する必要があります。

方向性が決まったら、遺品整理や実家の片付けを計画的に進めることで、親の財産の把握や空き家になるリスクを最小限に抑えることができます。

そのため、実家をどうするか方向性を決めることは、遺品整理や実家の片付けにおいて非常に重要なステップです。

親の実家の片付け時期・タイミングは?

親が亡くなった後、いつ実家の片付けを始めるべきかというタイミングは、家族それぞれの状況や感情によって異なります。

ここでは、葬儀後すぐの片付けと、49日後の片付けという2つの典型的なタイミングについて説明します。

葬儀後すぐの親の実家の片付け
葬儀が終わった直後に親の実家の片付けや遺品整理を始めるケースがあります。
このタイミングで、実家の片付けを行う方が多い理由は、子供たちが実家を離れて遠方に住んでいる場合及び賃貸物件の契約などで、直ぐに実家を片付ける必要がある場合です。

49日後の親の実家の片付け
もう一つの典型的なタイミングは、親の死後49日が経過した時点での実家の片付けです。

49日というのは仏教の慣習に基づくもので、この期間が経過することで故人の魂が成仏し、家族も心の整理がつくとされています。(ただし、宗派によって異なる。)

このタイミングで片付けを行う利点は、感情的な安定が図られることで、冷静に遺品整理や親の実家の片付けに取り組めることです。

また、この49日後のタイミングでは、家族や兄弟、親族がそれぞれの立場で故人と向き合い話し合う機会もあります。そのタイミングで故人の形見分けが決まると、実家の片付けが進みやすくなります。

関連リンク集: 遺品整理はいつから始めるの?|埼玉中央店 店長ブログ

実家の片付け 遺品整理業者 見積り費用

親の実家の片付けや遺品整理を自分たちで行うことが困難な場合、専門の業者への見積り依頼も一つの選択肢です。
亡くなった親の片付けを業者に依頼するときには、費用がどれほどかかるのかという点が気になるところでしょう。

実家の片付け業者にかかる業者の料金相場や見積り費用の目安を整理しましたので、ぜひ参考にしてください。
見積り費用の目安は以下の通りです。

間取り 料金相場 作業人数 作業時間
1DK 70,000円~120,000円 2~3名 3~6時間
2DK 150,000円~250,000円 3~5名 6~12時間以上
2LDK 170,000円~300,000円 4~6名 8時間~2日以上
3DK 220,000円~400,000円 5~8名 2日~3日位

遺品整理の際には、費用だけでなく、業者の対応やサービスの質も重要なポイントとなります。次に業者選びのポイントをご説明します。

安心できる、実家の遺品整理サービス業者選びのポイント

実家の遺品整理を専門とする業者選びには、様々な考慮すべき要点があります。
信頼できる業者を見極めるための重要なポイントをいくつか挙げてみましょう。

・企業理念を公開
・口コミや評判を確認する
・地元密着型の業者かどうか
・対応エリアが自分の住む地域に含まれているか
・サービスの内容が明確かつ具体的であるか
・作業実績や事例が豊富かどうか
・遺品整理の専門業者かどうか
・代表者の顔写真や代表挨拶のページがあるかどうか
・料金設定をきちんと提示しているか

遺品整理業者の中には、比較的容易に取得できる民間資格を持つところもありますが、それだけでは十分な知識や技能があるとは限りません。

そのため、遺品整理を依頼する際は、正確な取り扱い方法を理解しており、多くの実績がある専門業者を選択することが、安心して任せられる要因となります。

※当サイトは実家の片付けに焦点を当てています。業者選びについてさらに深く知りたい方は、関連リンクをご参照ください。

関連リンク集: 遺品整理業者の選び方

空き家時の管理と片付けの秘訣

空き家になった実家は、長い期間放置しておくと様々な問題を引き起こす可能性があります。

不動産価値の減少、カビや害虫の繁殖、設備の劣化など、時間とともに増えていくリスクに直面することになります。

これらの問題を未然に防ぎ、実家の価値を維持するためにも、効果的な片付けと適切な管理が必要です。このセクションでは、空き家の状態でどのように管理し、実家の片付けを進めていくか解説していきます。

空き家の電気使用:安全かつ経済的な管理方法

1. アンペア数の見直しで電気料金を節約
実家が空き家となった際、通常設定されている40アンペアや50アンペアの契約は必要以上かもしれません。

実際、使用する電化製品が少ないため、15アンペアの契約で十分な場合が多いです。

電気料金は契約しているアンペア数によって変わりますので、不必要に高いアンペア数を契約していると、電気料金が無駄にかかることになります。

特に空き家の場合、アンペア数を下げるだけで、電気料金が半額以下になることも。これは、一定の費用削減につながり、経済的なメリットが見込めます。

2. 空き家での火災リスクを避けるための対策
空き家では、長期間放置することで電気設備の老朽化が進み、漏電による火災が発生するリスクがあります。安全を確保するためにも、電気のブレーカーを切ることをおすすめします。

これにより、不要な電力の流れをストップし、万が一の事態を予防します。

また、実家が空き家になっている際には、危険物(灯油)などは置かないようにしてください。

空き家の片付け進め方

空き家の片付けを始めるにあたって、最初のステップは水道の復旧です。

長期間使われていない家では、水道が止まっていることが多いので、台所及びトイレを使う際に不可欠な水道を再開させてください。

1.現状把握
空き家になっている期間や状況によって、実家の中には様々な問題が発生していることがあります。カビや害虫、劣化した建材など、問題点をまず把握することが重要です。

2.次に、適切な道具や装備を用意してください。空き家の片付けでは、手袋やマスク、安全靴などの保護具が必要になることがあります。

また、空き家の家は戸建て・マンション共にカビが発生しやすく、ダニが生息している状況が多いので、対策用のスプレーや害虫駆除剤なども用意しておくと便利です。

3.片付け作業を計画的に行いましょう。
部屋ごとに進めるのか、または全体を一度に行うのかなど、作業の進め方を決めておくことが大切です。また、不用品やゴミの分別や処分方法も事前に調べておくとスムーズに進められます。

4.空き家の実家の片付けが自分たちだけでは手に負えない場合や、プロの手を借りたい場合は、専門業者に聞いて見てください。費用がかかりますが、安全かつ効率的に作業を進めることができます。

ユーチューブでアクセスが多い、店長の動画をご紹介します。

実家の売却する選択は主に2つ

1.住宅解体工事をして更地にして売る
戸建ての実家を売却する際に、住宅解体工事を行って更地にしてから売る選択肢もあります。

この方法のメリットは、新築の家を建てたいと考える買主にとって、更地の状態であれば自由に建物を建てられるため、魅力的な選択肢となります。

2.そのまま建物つき現状で売る
もう一つの選択肢は、実家の戸建てを建物つきで現状のまま売却する方法です。この方法のメリットは、解体費用をかけずに売却が可能で、建物の価値がある程度残っている場合には、高い価格で売却できる可能性があります。

また、リフォームやリノベーションを検討している買主にとっても、魅力的な選択肢となることがあります。
ただし、築年数が一定以上経っていたり、建物の状態によっては、買主がつかない場合もあるため、現地の不動産状況を判断する必要があります。

関連リンク集: 実家の片付け後の住宅解体工事サービス

実家の整理を進めるなら埼玉中央がおすすめの理由

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遺品整理・生前整理の埼玉中央 店長の内藤

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