近年、さいたま市内でも遺品整理に関するトラブルが見受けられます。大切なご家族の遺品を丁寧に整理するために、よくある事例と未然に防ぐための対策をわかりやすくまとめました。初めての方でも安心して進められるよう、具体的な確認項目をご紹介します。
目次
まず知っておきたい:トラブルの全体像
遺品整理のトラブルは、不当な追加請求、意図せぬ遺品の処分、過度な勧誘、貴重品の紛失など、多くが事前説明不足やコミュニケーションの齟齬から生じます。以下の具体例と対策をご確認ください。
よくあるトラブル事例(5選)
1. 悪徳業者による不当な請求
「最初は安く提示し、作業後に高額請求」という手口が代表的です。次のような名目が後出しされがちです。
| 不正な請求 | よくある説明・特徴 |
|---|---|
| 特殊な作業が必要だった | 当日になって「危険物処理」「重機作業」が発生したと言い、高額な追加費用を請求。 |
| 予想以上に量が多かった | 事前見積では問題ないと言っていたのに、作業中に「荷物が多い」と上乗せ。 |
| 聞いていない名目が増えた | 交通費・立ち会い手数料など、契約時に説明のなかった費用を追加。 |
対策ポイント
- 見積書は内訳が明細化されているかを確認。
- 「追加費用が発生するケース」を事前に質問し、書面で回答をもらう。
- 口コミや実績を確認し、相見積もりをとる。
2. 意図せぬ遺品の処分(遺影などの重要品を含む)
仕分けの精度が低い業者に依頼すると、残すはずの遺品や遺影が誤って処分される恐れがあります。打合せで「残す品・処分する品」を具体的に共有し、家族の立会いや途中確認の有無も決めておきましょう。

- 「残す品」リストを作成し、業者に伝えた際の反応を確かめてください。
- 曖昧に返事する業者ではなく、内容を復唱して確認する業者を選びましょう。
3. 不当な追加料金トラブル
見積段階の把握不足や工程の見誤りを理由に、作業後に金額が膨らむ事例があります。特に、荷物の積み込み後など抗議しにくいタイミングでの提示には注意が必要です。
- 契約書に追加料金の条件・上限・発生手順を明記されているか?
- キャンセル料や支払い条件も事前に確認。
4. 執拗なリフォームの勧誘
遺品整理が終わった後に、必要性の低いリフォームを強く勧められるケースも報告されています。
本来、遺品整理とリフォームは別の業務であり、無理にすすめられるような場合は慎重に対応しましょう。ご自身にとって本当に必要かどうかを見極めることが大切です。
- ホームページ内の掲載内容をチェックしましょう。リフォーム工事の写真や施工実績ばかりが目立つ場合、その業者の本業がリフォームである可能性があります。
- 遺品整理よりもリフォームに関する説明が多い場合は、一度立ち止まって検討してみてください。
5. 貴重品の紛失
残念なことですが、稀にタンスの奥や箱の中にしまわれていた貴重品が作業後に見当たらなくなるといったトラブルも耳にします。こうした事態を防ぐためにも、事前にご家族で保管場所や品目を確認・共有し、可能なものは作業前に回収しておくことをおすすめします。
番外編:悪徳業者に共通する4つのサイン
| 4つの注意 | 内容・リスク |
|---|---|
| 料金が極端に安い | 相場から大きく外れる提示は、後出し請求の温床になりがちです。 |
| 見積書が不明確 | 作業内容・数量・単価・追加条件が曖昧。 |
| 作業員のマナーが低い | 近隣配慮の欠如、雑な搬出、エレベーター占有などトラブルの火種に。 |
| 会社情報が乏しく責任者不明 | 所在地・連絡先・責任者の明示がない、または情報が薄い。 |
トラブルを回避するための「4つの知識」
1. 所在地を確認する理由
信頼できない強引な業者も存在することを念頭に置くことが重要です。そのため、所在地を必ず確認しましょう。存在しない住所や事務所を掲示している業者、または、存在する住所であっても実際には事務所が設けられていない会社には、収集後の不法投棄リスクもありますのでご注意ください。
- 実在性の確認:会社概要・運営会社・連絡先を精査。(※ 上記は当店のグーグルマップです。)
- アフター対応:対応エリアと体制を確認。
- 信頼性の目安:実店舗や事務所の有無は不法投棄リスク低減にもつながります。
2. 料金体系の透明性を確保
2つ目は、料金の明確化。予め料金体系を理解し、追加料金が発生する可能性を抑えることで、後でトラブルに巻き込まれるリスクを低減できます。
通常、遺品整理業者の料金は「作業に要する期間」も定められています。万一、期間内に作業が終了しなかった場合に、追加料金が発生することがあるのか、事前に料金について確認しておいてください。
3. 作業員のマナー・対応を確認
- 実績・経験、サイトの運営者理念、責任者の情報をチェック。
- お客様の声・口コミで対応品質を把握。
4. おすすめランキングの見方
インターネット上の「おすすめランキング」や「口コミサイト」は便利な情報源ですが、中には広告的な要素が含まれていたり、業者自身が投稿しているケースも見受けられます。すべてを鵜呑みにせず、情報の出どころや掲載の目的を確認することが大切です。
見積もり時に確認したい質問(保存版)
初回連絡や現地見積もりで、そのままお使いいただける質問例です。メモを取りながら、回答を書面やメールで受け取ると安心です。
- ▶ 見積に含まれる作業範囲(仕分け・搬出・清掃・不用品処理・リサイクル等)は?
- ▶ 追加費用が発生する条件と上限はいくら?当日発生し得るケースは?
- ▶ 作業日数・作業人数の想定は?途中で増員・延長になった場合の費用は?
- ▶ 近隣配慮(エレベーター使用・養生・騒音対策・時間帯配慮)は?
- ▶ 残す品の確認方法は?
- ▶ 貴重品・重要書類の取り扱い手順と発見時の連絡方法について
- ▶ キャンセル規定、支払い方法(現金・振込等)、領収書の発行可否は?
- ▶ 万一の破損・紛失時の補償範囲と報告手順は?
- ▶ 再訪・追加回収が必要になった際の費用とスケジュールは?
☑ 契約前の最終チェック:ここまで揃えば安心
見積もり内容に納得できたら、契約前に次の点を最終確認しましょう。あいまいな部分を残さないことが、当日の行き違いや予期せぬ追加費用を防ぐ近道です。書面の記録を基本に、当日の連絡体制や判断ルールまで決めておくと安心です。
- ☑ 作業範囲と除外項目が明記されているか(仕分け・搬出・簡易清掃・処分の線引き)
- ☑ 数量増や想定外作業が出た場合の扱い(発生条件、単価、上限額、同意手順)
- ☑ スケジュールと作業人数、途中報告のタイミング(午前・午後・終了前など)
- ☑ 残す品の識別方法と進め方
- ☑ 近隣配慮の具体策(養生、作業時間帯の配慮)
- ☑ 支払い方法やキャンセル規定、領収書の発行可否
- ☑ 万一の破損・紛失時の補償範囲、報告から解決までの手順
上記が整っていれば、当日の判断が必要になった場面でも落ち着いて対応できます。疑問点が残る場合は、その場で契約せず、回答をもらってから決めても遅くはありません。
家族で共有したい「準備チェックリスト」
遺品整理の現場では、当日になって慌ててしまうことを防ぐためにも、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。特にご家族での認識のすり合わせができていないと、「処分するはずではなかったものが捨てられてしまった」など、思わぬトラブルにつながることもあります。
以下に、遺品整理の前にご家族で共有しておきたい準備内容を表にまとめました。作業日までに確認を行い、必要に応じてチェックリストとして活用してください。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 重要品の先行回収 | 鍵・印鑑・通帳・保険証書・権利書などの貴重品は、作業前に回収しておきましょう。紛失や誤処分のリスクを避けられます。 |
| 形見分け・残す品のリスト作成 | 残したい品、家族で分ける予定の品などは、写真付きでリストを作成しておくと作業時の指示がスムーズになります。 |
| 近隣への挨拶・掲示の確認 | 作業による音や人の出入りがあるため、ご近所への簡単な挨拶が望ましいです。集合住宅では掲示板への案内掲示が可能かも確認を。 |
| 共用部の養生希望の有無 | エレベーターや廊下などの共用部分に傷をつけないよう、養生をお願いするかどうかを事前に決めておきましょう。 |
| 駐車位置・搬出経路の確認 | 作業車の駐車場所や、荷物をどのルートで搬出するかを確認しておくことで、当日の作業効率が上がります。 |
| 作業立会いの可否と代理人の指定 | 当日の立会いが難しい場合は、信頼できる代理人を決めて業者に伝えておきましょう。 |
現場で実際に起きやすい事例のご紹介
量の認識ギャップによる追加請求の危機
戸建て2階建ての整理で、当初は「1トントラック2台分」と説明を受けていました。ところが、屋根裏収納の存在が見落とされており、当日になって「もう1台必要」と追加費用を提示されたケースがあります。
回避策(ポイント)
- ・見積もりの際には、ご自身で「屋根裏・床下・ベランダの物置・ガレージ」など、普段使っていない収納場所も忘れずに伝える。
- ・家の中や収納の部分を事前に業者へ共有しておく。
- ・万一荷物が増えた場合の「金額の目安」や「追加条件」を契約書にきちんと明記してもらう。
遺影・位牌の取り扱いミスを未然に防いだ例
ご家族が立ち会えない日程で作業をお願いした際に、遺影や位牌など大切なものが他の荷物と一緒に扱われてしまうと、取り違えや搬出ミスにつながることがあります。特に遺影は複数ある場合も多く、現場での判断だけに任せると間違いの原因になります。
回避策のポイント
- ・遺影・位牌・仏具などを「最優先で保管してほしい品」として事前に指定しておく。
- ・分かりやすいように赤いシールやラベルなどで目印をつけておく。
- ・ご家族が立ち会えない場合は、作業開始前に業者から必ず確認の電話をもらうよう依頼しておく。
見積もりの比較事例A社・B社・C社の比較
以下に見積り項目の事例をご紹介します。

作業範囲の内容項目
- A社:仕分・搬出・清掃
- B社:仕分・搬出(清掃の記載なし)
- C社:仕分・搬出・清掃
追加費用条件の詳細
- A社:詳しい条件が明記
- B社:不明確
- C社:上限だけが明記
近隣配慮(養生等)
- A社:あり
- B社:説明なし
- C社:あり
作業当日の立ち合い
- A社:不要(代理人対応可)
- B社:必要
- C社:応相談
補償・保険
- A社:加入・上限明記
- B社:不明
- C社:加入・上限明記
見積もりの比較は、料金だけでなく、作業範囲や追加費用の有無、立ち合いの可否、近隣への配慮、保険加入状況など、多角的に検討することが大切です。金額が安いからといって一概に安心とは限らず、内容をきちんと見極めることで、後々のトラブルを防ぐことができます。
この項目を参考いただき、ご自身やご家族のニーズに最も合った業者を選ぶ際の参考にしてください。気になる点がある場合は、事前にしっかりと質問し、納得のいく形で契約に進むことをおすすめします。
まとめ:口コミの評判がいい優良な業者
遺品整理は、故人や遺族にとって非常に大切なプロセスです。多くの遺族にとって初めての経験であるため、信頼できる業者を見つけることが非常に重要です。

評判の良い業者は、お客様の疑問点と質問に対して分かりやすく丁寧に説明することを心掛けています。これは遺品整理業者の重要な役割の一つです。
ご不安やご事情は一組一組異なります。小さなことでも構いませんので、どうぞ遠慮なくご相談ください。大切な思い出に寄り添いながら、丁寧に進めてまいります。
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