遺品整理業者トラブルにご注意ください。最近、さいたま市内でも、遺品整理業者に関するトラブルが増加しています。
そのため、遺品整理サービスを利用する際には、いくつかの注意点を心に留めておくことが必要です。
そこで、本記事では遺品整理業者でよくある5つのトラブルと避ける4つの秘訣についてそれぞれ詳細にご説明していきます。
遺品整理で後悔しないためにも、トラブル事例の知識と対策法をぜひ知っておいてください。
目次
遺品整理業者トラブル・注意点
遺品整理は、亡くなった大切な人の遺品を手放す非常に繊細な作業です。そのため、適切な業者に依頼することで、安心して進められると思われがちです。
しかし、予期せぬトラブルに巻き込まれ、思わぬ形でのもめ事が発生するケースが意外と多いのです。
業者選びのミスや不明確な契約内容、誤解やコミュニケーションの不足から生じるトラブルが後を絶たないのが現状です。
このような状況を避けるために、事前に知っておくべき代表的なトラブル事例を5つ紹介します。これらの知識を事例を知って、業者との契約や作業内容の確認に役立ててください。
1.業者による意図せぬ遺品処分
PIO-NETにおける「遺品整理サービス」に関する相談件数の推移
出典:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-
自治体・消費者庁・国民生活センター関連にも利用者から多くの相談が寄せられ、注意喚起を促しています。
原因としては3つのことが考えられます。
1.遺品整理の現場経験が乏しい業者が、作業中の仕分けに慣れていなかったため、大切な遺品を誤って処分し、その結果、遺族との間でもめ事が発生するトラブル。
2.業者側が、打合せの段階で「残す遺品」を十分に理解出来ていなかったので、勝手に処分された。
3.安い料金を提示する業者が作業時間を削減するため、全ての遺品を丁寧に整理しきれない場合があります。この結果、遺族との間でもめることが発生しやすく、トラブルのリスクが高まります。
それを防ぐためには、作業内容を確認して、明確な意思疎通を取りようにしてください。
そして「遺品に対して、あなたの想い」を伝えてください。「はい。はい。」と曖昧な返事をする業者は避けた方が無難です。
2.大切な遺影を勝手に処分された
先に述べた部分と重なる要素がありますが、遺影を勝手に処分にされるトラブルは特に重大です。
家族や親しい人々にとって、故人を偲ぶ最も大切な遺品の一つだからです。
それは故人の存在を形として残す唯一無二のものであり、その喪失は計り知れない悲しみをもたらします。
遺品整理の際、家族が残したい遺影と、例えば知人や遠縁の人の遺影で、処分を希望するものが混在している場合があります。
その際、業者がこれらを正確に仕分けせず、重要な遺品を誤って処分してしまうトラブルが発生することが考えられます。
取り扱いには特別な配慮が必要であり、業者とのコミュニケーションの際、その重要性を強調することが不可欠です。
特に仏具など、家族の想い出の品を軽視する業者は、適切な感受性や経験を持たない可能性が考えられます。
事前にどの遺影を残すか、何をを処分するかを明確に伝え、その意向を尊重してもらうことが大切です。
家族が立ち会う、または作業の進行を確認することで、大切な遺品の誤った処分を避けることができます。
一度失われた遺影は元に戻らないもの。
その価値を十分に理解し、遺品整理の際の業者選びや対応をより注意深く進めることで、大切な遺品のトラブルを防ぐようにしてください。
3.遺品整理業者の不当な追加料金トラブル
追加料金のトラブルで、代表的な事例は次の3つです。
1. 見積もりの段階で遺品の処分量を適切に把握しきれず、実際の作業時には、予想よりも処分する量が多かった。これにより、不当な追加料金を請求された。
2. 現場での作業が思った以上に長引いた:
「作業を終える工程を見誤り、見積り以上の不当な金額を請求された」
3.作業完了後の意外な請求:
一部の業者は、事前の見積りになかった追加費用を不当に請求することがあります。
特に、荷物の積み込みが終わった後など、抗議しにくいタイミングで不当に高額な料金を求めることがあります。
これらを避けるためには、複数の見積りを取る際に事前に、キャンセル料金を含め細かく料金を確認するようにしてください。
もし、不当に料金が発生する可能性があると言われた場合は、理由を明確に聞いてください。
そのうえで、作業前に契約の取り交わしをしておくとトラブルを抱えるリスクが軽減されます。
4.執拗なリフォームの勧誘
遺品整理の過程でリフォームや修繕を強く勧められるケースがあります。特に注意が必要なのは、以下の2つのケースです。
1. 遺品整理を主業務としている業者が、リフォームや修繕といった追加サービスを提供している場合。彼らは遺品整理の後、リフォームを勧めて収益を増やすことがあります。
2. 逆に、リフォーム業者が遺品整理のサービスを付加している場合。こちらも同様に、片付け後にリフォームの提案がされることがあるので注意が必要です。
遺品整理とリフォームは本来別の業務です。遺族が必要のないリフォーム費用を請求されることは、不要な出費となり、トラブルの原因となりますので注意しましょう。
「リフォーム業者が遺品整理を提供するケースが増えてきました。」
そのような業者のホームページには、特定の特徴が見受けられます。具体的には、自社のページで遺品整理よりもリフォームの写真を多用し、積極的に宣伝している点です。
これは、本業がリフォームであり、遺品整理を新規事業として取り組んでいる会社が、ホームページ上で遺品整理以外の自社サービスをアピールする傾向があるためです。
5.遺品整理時の貴重品の紛失
遺品整理トラブルでよく聞くケースの一つとして、家族が実家を整理する際に、箪笥の中の箱にしっかり存在していたものが、作業依頼後に、行方不明になることがあります。
このような事態は、家族の信頼を揺るがせ、大きな落胆や不安を生む可能性があります。
事前の打ち合わせで貴重品の存在を伝えるのを忘れ、また業者が発見しても「必ず保管してくれる」との誤った前提があったかもしれません。
現在、業者の数が増えているため、質もさまざまです。そのため、全ての会社が確実に信頼できるわけではありません。
例えば、形見として価値がある貴金属などの貴重品が盗難されると大変な失意をもたらします。
実際、多くの家族がこのような不当な盗難問題に不安を感じています。
遺品整理の際は、事前の確認と業者とのコミュニケーションをしっかりと行い、大切な品を失わないよう注意が必要です。
複数の会社から無料訪問相見積もりをとって、契約内容を詳しく確認することも大切です。
番外編 遺品買取りの誤解と現実
少しずつ聞くようになったトラブルの一つが、買取りに関するものです。
遺品を買い取ってもらいたいと思い、呼んだものの、態度や査定額の低さに驚いた経験を持つ方が多いかもしれません。
主にトラブルは2つのケースがあります。
1.買い取りを積極的にアピールしながら、実際には買い取り額が極端に低かったり、処分されることがあるというトラブルです。これは買い取り制度を利用して、見積り獲得を図るために行っているということが考えられます。
ただ、家族が大切にしていた遺品を誰かに引き継いでもらいたいと期待していた場合に、業者の態度が冷たいと査定額の低さよりもショックを受けることになります。
引き継ぐ人が見つかることを期待していたにもかかわらず、全く理解せずに話を進めることがあるのでご注意ください。
2. 遺品整理業者が「買取のプロ」らしく宣伝(演出)するケース
正直にお伝えします。遺品整理業は、骨董品などの買取りの目利きではありません。
遺品整理業は、お客様の遺品を整理する専門家で、買取りのプロではないからです。
一方で、買取りのプロであるかのように振る舞い、買取りができることをアピールして、見積もりに行く手段としている例があります。それによって話が違ったなどのトラブルが起こることがあります。
最近、ごく一部の業者で発生していることですが、遺品整理と買取りは”本来別々の業務”ですので、誤解なさらないでください。
(※ ご参考までに買取りを行うには「古物商許可証」の資格が必要です。)
トラブルが多い悪徳業者4つの特徴
悪質な遺品整理業者を見分けることは、トラブルを防ぎ、良いサービスを受けるために重要です。ここでは、不正な業者が持つ一般的な特徴を4つ挙げて解説します。これらの特徴を理解し、適切な業者選びに役立てましょう。
料金が極端に安い悪質業者
極端に安い料金設定は、市場相場よりも大幅に低く「サービスの質」を落としている兆候であることが多いです。この手の業者は要注意です。最初に相場を下回る低価格を提示してお客様を引きつけ、後から追加料金を要求する悪質業者が実際に存在するからです。
見積書が不明確
見積書が不明確であることは、後に隠れた費用が発生するリスクがあることを意味します。
悪徳業者は、具体的な作業内容や料金の内訳を明確に示さず、顧客が混乱するような見積もりを提出することがあるのでご注意ください。
作業員のマナーの低さ
作業員の態度やマナーの低さは、業者の専門性を損なうものです。訓練を受けていない作業員や、お客様に対する敬意を示さない態度は信頼に値するかどうか疑わしいものとなります。
さらに、これらの行動は近隣からの苦情を引き起こすだけでなく、不正行為や現金・貴金属の「ネコババ」など不誠実な振る舞いにもつながりがちです。例えば、作業中にエレベーターを長時間占有することや、騒音、不適切な搬出作業が発生することもあります。
エレベーターを占有するのは、業者が大量の荷物や遺品を運搬するため、作業効率を優先することで起こります。ただし、そのような状況が集合住宅で繰り返されると、他の住民に迷惑をかけることが多いです。
会社情報が少なく・責任者が不明
会社の情報が透明でない、または責任者がはっきりしない業者は、何か問題が生じた場合の対応が不明確であることが多いです。このような不透明性は、信頼できる業者とは言い難い重要なサインです。
万一、被害にあってしまったときの対処法
遺品整理業者によるトラブルや不正が発生した場合、迅速かつ適切な解決が求められます。ここでは、問題に遭遇した際に相談できる主な窓口をご紹介します。
国民生活センター
国民生活センターは、消費者の権利を守るための全国的な相談窓口です。
消費者ホットライン「188」は、誰でも簡単にアクセスできます。10時~12時、13時~16時(土日・祝も対応)
国民生活センター 03-3446-1623 10~12時 13~16時(平日のみ)
トラブルに直面した場合や解約したい際には、こちらが最も適切な相談先の一つです。適切なアドバイスや法的な支援の道も案内してくれます。
警察
警察は通常、民事問題には介入しない原則を持っています。ただし、業者からの強引な契約の迫りや威圧的な行動がエスカレートして身の危険を感じた場合、または現金の不正取得(ネコババ)が疑われる場合や、その結果としてもめ事が発生した場合には、即刻通報することが推奨されます。特に金銭の要求が伴う場合や、直接的な脅迫がある場合には、警察の立ち合いが必要です。
遺品整理業者トラブルを回避する4つの知識
遺品整理をスムーズに進めるためには、業者選びが最も重要です。しかし、いざ選ぼうとすると、どの要点を重視すればよいのか戸惑う方が多いのではないでしょうか。
ここで、トラブルを未然に防ぐために、おすすめ業者の選び方、4つのポイントをご紹介します。
1. 所在地の確認が必要な、3つの理由
1つ目は、会社情報の確認。インターネットの普及やおすすめランキング等により、情報収集が容易になりましたが、それゆえに信頼できない業者も増えてきています。
会社概要や運営会社のページを徹底的にチェックし、実際の所在地や連絡先が明確に記載されているか確認することが重要です。
Googleマップなどを使用して確認してください。
ストリートビュー機能を使用すると、より現実的な状況を確認することができます。
1.怪しい業者の防止する選び方
信頼できない強引な業者も存在することを念頭に置くことが重要です。そのため、所在地を必ず確認しましょう。存在しない住所や事務所を掲示している業者、または、存在する住所であっても実際には事務所が設けられていない会社には、収集後の不法投棄リスクもありますのでご注意ください。
2.アフターサービスの確保
遺品整理業者によっては、アフターサービスが提供される場合があります。所在地と対応エリアを確認することで、必要に応じて迅速にアフターサポートを受けることができます。
※ 遺品整理作業で発生した破損や汚れに対するクリーニングなど、業者によって提供されるアフターサービスは異なりますので、事前に確認することが大切です。
3.おすすめ業者、信頼性の確認
所在地を確認することで、信頼性を確認することができます。実在する事務所や店舗を持つ業者は、信頼性が高く不法投棄などのリスクが抑えられます。
2. 料金体系の透明性の確保
2つ目は、料金の明確化。予め料金体系を理解し、追加料金が発生する可能性を抑えることで、後でトラブルに巻き込まれるリスクを低減できます。
見積りの明確さ確認
(1) 通常、遺品整理業者の料金は「作業に要する期間」で定められています。万一、期間内に作業が終了しなかった場合に、追加料金が発生することがあるのか、事前に料金について確認しておいてください。
(2) 契約書の内容をよく確認する
通常契約書には、料金の詳細、追加料金に関する条件などが明確に記載されています。
書類内容をしっかりと確認し、キャンセルなどについても不明点があれば質問することが大切です。
(3) 口頭での約束には注意する
口頭での約束には注意が必要です。口頭での約束には証拠がないため、約束された内容が実現されなかった場合に、不当なトラブルが生じる可能性が高くなります。書面に残してもらうようにしましょう。
(4) 支払い方法
支払い方法や期限についても事前に確認し、キャンセル規定なども確認しトラブルを防ぎましょう。
3. 作業員のマナー・対応の確認
そして3つ目は、作業員のマナーと対応の確認です。
遺品整理は感情的に難しい作業であるため、作業員のマナーや対応は非常に重要です。故人の大切な品々を扱う作業ですから、適切な敬意と尊重の精神を持った作業員が求められます。
特に、家族や親しい人々とのコミュニケーションが必要な場面もあるため、スタッフの対応が優れているかどうかは、トラブルを避けるための鍵となります。
1.業者の実績や経験を比較する
ウェブサイトなどで過去の実績や経験をチェックしてみてください。
長年の実績を持つ業者は、信頼性やマナーの質を評価する上で有益な指標となります。これらの要素を確認することで、が高い信頼性を有しているかどうかを判断することが可能です。
2.運営者理念
遺品整理業者のホームページを見る際には、サイト運営者の理念や方針が明確に書かれているかを確認してください。これにより、予期せぬトラブルを避けることが可能となります。
業者が自社の理念を公開している場合、どのような方針で運営しているかが明確になります。
逆に、理念が書かれていない場合は、作業員のマナーや業者の信頼性が疑わしい可能性があり、これが後にトラブルを引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。
さらに、遺品整理会社のサイト運営者情報には、責任者の写真が掲載されているかどうかも確認することが大切です。写真がある場合は責任を持ってサービスを提供しているという姿勢だからです。
逆に、写真がない場合は、プロ意識や責任感が欠如している可能性があります。
スタッフのプロフィールや経歴が公開されていない場合も、信頼できるかどうか判断するのに不十分です。
遺品整理は、お客様にとって非常に大切なことなので、業者選びには慎重さが求められます。
そのため、責任者やスタッフのプロフィールを確認し、丁寧な仕分けをする信頼できる会社を選ぶようにしてください。
3.お客様の声・口コミ
遺品整理業者を選ぶ際には、信頼できる業者を選びたいというのが多くの人の願いです。
そのため、スタッフのマナーは、故人を偲ぶ家族にとって重要なポイントです。
手前味噌ですが、実際に私たちとお仕事をしていただいたお客様からの声をいくつかご紹介いたします。
過去にサービスを受けた人たちの感想や評価は、実際にどのようなサービスを提供しているかを知って、業者とのトラブルを知る上で、貴重な情報となります。
また、良い評判が多い会社は、その評価を守るために努力しています。
複数の会社のホームページを見る際には「お客様の声」を確認すると作業員の質が分かることが多いです。
4. おすすめ業者ランキングの信憑性とは?
インターネット上の「おすすめ業者ランキング」は参考になりますが、広告としての側面があるかもしれません。そのため、全面的に信頼するよりも、ランキングがどのような基準で作成されているかを確認し、広告料による影響がないかを見極めることが大切です。
また、実際の利用者のレビューや評価を参考にすることも、ランキングの信憑性を確認するうえで役立ちます。
※ 遺品整理業者トラブル、参考動画
ここまでご覧いただきありがとうございます。
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遺品整理には、どのような手順が必要か、何に気をつければ良いのか等、不安な点が多いかと思います。
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●「遺品整理の手引書」動画より
0:34 2002年、遺品整理の専門会社は関東に1社もなかった
0:44 業者数の激増に伴い、数多く遺品整理トラブルが散見される
1:11 遺品の仕分けが雑で、勝手に捨てられてしまった
1:59 集合住宅で近隣からのクレーム事例
7:35 トラブル まとめ
まとめ:口コミの評判がいい優良な業者
遺品整理は、故人や遺族にとって非常に大切なプロセスです。多くの遺族にとって初めての経験であるため、信頼できる業者を見つけることが非常に重要です。
評判の良い業者は、お客様の疑問点と質問に対して分かりやすく丁寧に説明することを心掛けています。これは遺品整理業者の重要な役割の一つです。
また料金体系も明確で、分かりやすい見積もりを提供してくれる点が信頼の証です。
不明な点は遠慮なく質問をして、あなたの要望にどれだけ応えてくれるかを確かめてください。
遺品整理においては、予期せぬトラブルが発生することがありますが、業者選びにおいては過去の実績や評判、作業員の対応やマナーをしっかりと確認することが大切です。これにより、信頼できる業者を見つけることができます。
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