さいたま市内の業者が、遺品整理の進め方の手順と部屋での注意点を解説。
遺品整理が円滑に進むための手順や、現場での事例を取り上げます。また、故人の部屋での整理方法や留意すべきポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
遺品整理を始める前の「進め方」:5つの重要な考え
遺品整理の進め方を理解し、課題を乗り越える。
故人の思い出と向き合う中、感情的な経験となり、時には複雑な課題も伴います。
そのため、事前の計画が不可欠です。
この記事では、遺品整理を始める前に、知っておくべき「進め方」に関する5つの重要な考えを詳しく説明します。これらのポイントを参考にして、故人を偲びつつ、遺品整理を円滑に進めていきましょう。
●1. 兄弟がいれば誰が中心になるかを決める
遺品整理の進め方を効果的に行うためには、まず兄弟・姉妹間で中心となる人を決定することが不可欠です。
この役割を明確にするだけで、整理作業が大幅にスムーズになります。
例として、過去の遺品整理の進め方を考える上で、わたしたち業者が対応した現場では、役割が明確でなかったために作業が滞り、中断してしまった事例がありました。
反対に、さいたま市のある現場では家族全員が役割を持ちながらコミュニケーションをとり、遺品整理が円滑に進行しました。
※ 遠方に住んでいる家族もできるだけ一度は実家を訪れ、一緒に整理作業に取り組むことでスムーズな遺品整理が実現できます。
●2. いつまでに終えるかスケジュールを明確にする
遺品整理を進める前に、いつまでに終えるかの大まかなスケジュールを立てる進め方をおすすめします。
明確なスケジュールをもとに進め方を考えることで、遺品整理の作業が順調に実施され、家族や関係者との調整も円滑に進めることができます。
その理由は、賃貸物件であれば部屋の明け渡しがあるので、月末までなどのスケジュールが立てやすいのですが、持ち家の場合には、実家にある膨大な遺品を見て、遺品整理が先延ばしになることがあるからです。
その結果、自分たちの手に負えないのか、業者などに依頼した方がいいのか、分からなくなることが多いので、大まかなスケジュールを立てて、今後の方針を明確にしておくことで整理がスムーズに進みます。
スケジュールを立てる際には、作業の工程や予想される時間を詳細にリストアップし、進捗状況を定期的に確認することが重要です。
また、スケジュールを立てることで、兄弟間での自分たちの役割を明確に把握できるため、作業が滞ることが少なくなります。
※ さらに、スケジュールを元に作業を進めることで、期間内に遺品整理を終えられる可能性が高まります。
●3.形見分けを決める
家族間で実家に残す物(形見分け)に関する合意は、遺品整理の中でも特に重要なステップとなります。
前述のように、兄弟がいる場合、中心となる人を決定することが大切です。
しかし、この中心となる人が”独断”で物を急いで処分すると、兄弟間でのトラブルの原因となることも少なくありません。
例えば、一部の兄弟が特定の遺品を不要と感じても、他の兄弟にとっては大切な形見と感じるケースが考えられます。
このような誤解やトラブルを避けるには、遺品整理を始める前に、兄弟全員で形見として保持するアイテムを共有することが必須です。
具体的には、どの品物を誰が持つのか、どのように処分するのか、分ける際の基準などを家族全員で話し合い、合意に達してから整理を開始するよう心掛けてください。
●4.遺品整理を先延ばしにするリスク
遺品整理の「進め方」の中で、特に注意すべき第4のポイントは、整理を先延ばしにするリスクです。
親の家には、予期せぬ財産が隠されていることがあります。それは、定期預金や生命保険等です。
過去に実際に遭遇した現場での出来事は、本当に驚きましたので、その出来事を著書で紹介したことがあります。その現場では、なんと郵便局の定額預金が720万円も見つかったのです。
ただ、本当に残念な事に、遺族の長男の方は定期預金を相続することができませんでした。
(この著作は、私自身の直接的な経験と、さまざまな人々から収集した情報に基づいています。
この情報が広く活用され、多くの方々の役に立つことを心から希望して、共有することにしました。)店長内藤
郵政民営化前(平成19年9月30日以前)の郵便預金は、20年以上お金の出し入れがないと権利が消滅してしまいます。
長男の方の場合、親の預金通帳の存在を遺品整理の際に知ったものの、既に20年以上の期間が経過していたため、本当に悔しいことに権利を失っていました。
持ち家の場合、遺品整理の時期は、49日後から時には3年後までと多岐に分かれますが、実家には親の財産が残っていることがほとんどです。
そこで、できるだけ早く貴重品の確認だけは早くすることをおすすめします。
遺品整理を先延ばしにしてしまうと、財産を取り逃がすリスクが高まることがあるからです。
※ 遺族としては、親の財産をしっかりと相続できるよう、遺品整理のスケジュールを計画し、財産の確認を怠らないよう注意してください。
●5.故人の部屋には負の財産があることがある
遺品整理の「進め方」における最後の重要な考えは、故人の部屋に隠された「負の財産」の存在です。
よくお客様より、うちには大した財産がないと聞くことがあります。ただ、亡くなった人の部屋には負の財産も存在していることがあります。
例えば、親がバブル時代に購入したリゾートマンション、売れるはずもない土地の権利書が現場で出てくることがあります。
以前、実際にリゾートマンションの権利書とローンの残高が現場で出てきたことがありました。
バブル時代は2000万円以上で取引されていましたが、今では10万円の売値でも売買が成立しないような状況でした。
※相続放棄の手続きは、亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に行う必要があるので、生涯独身だった叔父さん・叔母さんの財産を相続するような場合には、負の財産があることも念頭においてください。
● まとめ・総括
遺品整理を始める前に、知っておくべき5つの重要な考えを振り返ります:
1.中心となる人の選定:遺品整理の進行役となる人を明確にすることで、整理作業がスムーズに行えます。
2.スケジュールの設定:整理作業の期限やスケジュールを明確にすることで、作業の遅延を防ぎます。
3.形見分けの決定:家族全員で形見分けについての合意を取ることで、後のトラブルを避けることができます。
4.財産の確認:故人の部屋に隠れている財産や資産を見逃さないよう注意が必要です。
5.負の財産の存在:予期せずに出てくる「負の財産」にも注意が必要です。適切な対応が求められます。
遺品整理は故人を偲ぶ大切な作業です。上記のポイントを参考にしながら、故人の意志を尊重し、円滑に作業を進めていきましょう。
遺品整理の進め方:故人の部屋での注意点
遺品整理はただの片付けではありません。感情、法的手続き、未知の財産やリスクが絡み合う複雑な作業です。
そこで、この実践編では、遺品整理を進める上での具体的なステップや、実際の部屋で気を付けるべき注意点を詳しく解説します。
故人の部屋の整理から、予期しないリスクへの備えまで、スムーズかつ適切な進め方を知っていただくことで、故人を偲びながら、心に余裕を持って遺品整理に臨むことができます。
●1. 第一ステップ:大切なものや保管が必要な品を見つけ、整理する
遺品整理の際に、捨ててはいけないもの代表例は、貴重品(宝石、貴金属、時計など)、金融資産(通帳、印鑑、キャッシュカード、証券、株券、保険証書など)、貴重なコレクション(切手、コイン、カード、アンティークなど)、家族の形見(アルバム、手紙、日記、写真、家族の思い出に関連する品物)、法的に重要な書類(遺言書、戸籍謄本、身分証明書、預貯金通帳、証券類、契約書、不動産関連書類など)、デジタルデバイス(パソコン、スマートフォン、タブレット、外付けハードディスク)等があります。
ここで、1つご注意頂きたいのは、箪笥の奥に誤って現金封筒が落ちていたり、ときには旅行ガイドブックに現金が挟まっていることがあることです。
そのため、プロの遺品整理業者は、箪笥を部屋から搬出する前に、念のため「引き出しを」取り出し箪笥の奥に貴重品などが落ちていないかを確認します。
●2.部屋での注意点!プロの業者でも部屋で怪我をすることがある
遺品整理を専門に行っている私たちでも、作業中に怪我をする可能性があります。具体的な事例としては、例えば、箪笥の上に置かれた物品が突如落下するといった状況があります。
ある時、私たちのスタッフが箪笥の上から風呂敷を取ろうとした際、その下にはガラス額入りの遺影が隠れていました。
この作業を依頼していたのは、叔母さんの遺品を整理することになった姪御さんで、部屋に何があるか全く把握していなかったのです。
物を取ろうとした瞬間、遺影が崩れ落ち、スタッフはギリギリのところで怪我を避ける危険な状況に遭遇しました。
また、物が多くある部屋で作業を行う際には、特に注意して頂きたいことがあります。それは、部屋に入る際に必ずスリッパを履いてください。
特に高齢者の場合、「物を大切にする」という習慣が強いため、電球などの消耗品を多数買い置きしていることがあります。
このような状況下で、部屋でうっかり電球を踏んでしまう危険性があるため、スリッパを履いて部屋に入るようにしてください。
プロの業者でも怪我をするリスクがあることを念頭に作業を進めることがあります。
●3.使っていない預金通帳に注意!
遺品整理の現場では、遺族がまだ知らない預金通帳が意外と頻繁に発見されています。
その背後には、故人が預金通帳の存在を忘れてしまったり、かつての銀行は、同一銀行で複数の口座を持つことが可能であったため、故人が口座を把握できなくなってしまったケースもあります。
そのため、故人の部屋に銀行のノベルティグッズ(ボールペンや手帳など)が見つかった場合は、把握出来ていなかった預金通帳が存在する可能性があります。
金融機関から届いたハガキや書類がある場合も、一通り目を通して、細心の注意を払って確認するようにしてください。
● 4.親族の遺品整理には注意点がある
親族の遺品整理には注意点が多々存在します。
特に相手側のライフスタイルや病歴が明確にわからない場合、予期せぬリスクを孕んでいることがあります。
たとえば、負の財産に関連する問題や、突如現れる借金取りなどの危険性は少ないとはいえ、他にも潜む危険が考えられます。
実際、糖尿病だったためにインスリン注射を使用していた故人の部屋で、病歴を知らずに整理作業を行っていた際、ベッドの下に隠れていた針に気づかず、手に刺してしまったという事例も過去には確認されています。
このような事例からもわかる通り、注射針には感染症のリスクがある可能性があるため、遺品整理の際は十分な注意が必要です。
実際に、当店の店長の内藤は、現場で落ちていた注射針を見つけた経験が何度かあります。
遺品整理に際しては、こうした予期せぬリスクにも備えて進めることが大切です。
●5. 見落としがちな意外と価値がある物とは?
高級時計ロレックス、貴金属は価値があることが分かりやすいのですが、お酒にも意外な価値を見出す場合があります。
以前、遺品整理の現場で、長女の方が「ワイルドターキー15年」という洋酒を捨てる寸前に止めたことがありました。
その方は、お酒をまったく飲まないので価値が分からなかったようです。
特に洋酒や日本酒の年代物は十万円単位で買い取ってもらえることもありますので、価値を確認し、誤って捨てない様にしてください。
(※ ただし、買取りは未開封のものに限ります。)
●6.暫く空き家だった場合の注意点(集合住宅・戸建て近所挨拶)
暫く空き家となっていた実家を整理する際には、特有の注意点があります。
空き家の状態や背景にはさまざまな事情が存在するため、近隣の住民や関係者に対する適切なコミュニケーションが欠かせないからです。
実家が空き家だった場合は状況の説明をご近所に話してください。
今まで暫く空き家にしていた理由や背景を簡潔に説明してください。
例えば、両親が長期間介護ホームに入っていたので、空き家になっていたなど理由を話すとご近所に理解を求めることができます。
また、挨拶のタイミングでは、近隣住民が在宅である可能性が高い時間帯の平日の夕方や週末の昼間などが在宅の可能性が高いようです。
遺品整理の最中には音がしたり、車を停める位置で近所にご迷惑がかかることがあります。そのため、私たち業者は、作業前に近隣に挨拶することにしています。
事前に挨拶をしておくことで、近隣住民とのトラブルのリスクを低く抑えることができます。
業者を利用する際の遺品整理:分別や仕分けの手間が減る
遺品の整理は、感情的な負担や時間的な制約を考慮すると非常に大変な作業です。
しかし、専門の業者に依頼することで、この作業の手順をスムーズに進め、手間を大幅に軽減することができます。
業者を利用するメリットの1つに、家庭での日常的な「燃えるもの」「燃えないもの」といった分別や仕分けの手間を省くことが出来る点があります。
専門の業者は、独自の方法とスキルで物品を処理し、正確に分別してくれるため、依頼者自身が詳しく仕分けを行う手順は不要となります。
これにより、時間の節約や心的ストレスの軽減が期待できます。
業者に依頼する際に特に心掛けたいこととして、あらかじめ「遺しておきたい」と考えている「必要な物」、例えば貴重品などの大切なアイテムを探しだして取り出すことが大切です。
それらを取り出す、探しだせなかったモノは業者に伝えた後、残りの部屋のモノは「そのままの状態」でいいのです。
次に、業者に作業を依頼する際の注意点として、「水道・電気」の使用についても考慮が必要です。
具体的には、業者が作業を行う間、水道や電気を使用できる状態にしておくことが推奨されます。
これは、例えば台所での作業中に、流し台を使用する必要が出てくるため、水道の使用が不可欠となるからです。
同様に、電気に関しても、特に曇りや雨天の際に室内が暗くなる可能性があるため、適切な照明の確保が必要となります。
整理後の家の管理と郵便受けの注意点
遺品整理を終えた後、しばらくの間実家に住む予定がないとしても、様々な注意点を押さえておくことが大切です。
実際に、遺品整理を終えた人の中には、このような状況になる方も少なくありません。
特に、実家が持ち家の場合、郵便ポストを封じる行為は極力避けるよう心掛けましょう。
故人宛てに届く郵便物には、家族が未だ知らされていない金融機関からの通知やサブスクリプションサービスの情報、そして時には友人や知人からの感謝や思い出を伝える手紙やカードなど、故人の人生や交友関係に関する貴重な情報が含まれることがあるからです。
さらに、遺産相続の手続きを進めている最中、そしてその手続きをすでに終えた人もいる中で、これらの「郵便物」を通じて、新たな資産や未知の負債が発見されるケースもあります。
また、故人の友人や知人からの手紙によって、遺産整理や相続の際に役立つ新しい情報やアドバイスが提供されることも考えられます。
このような理由から、遺品整理が完了した後も、定期的に郵便物を確認し、家の状態を良好に保つことが重要です。
これにより、未予期の問題やトラブルを未然に防ぐことができ、故人の意志や遺産に対して最も適切な対応を取ることができます。
まとめ: 遺品整理のポイントと手順
これまでに述べた遺品整理における重要なポイントと手順を再確認しましょう。
遺品整理を始める前に、知っておくべき5つの重要な考え、故人の部屋での注意点、業者を利用する時間的効果、そして整理後の考慮すべき事項です。
1. 遺品整理を始める前の「進め方」:5つの重要な考え
2. 遺品整理の進め方:故人の部屋での注意点
3. 業者を利用する際の遺品整理:分別や仕分けの手間が減る
4. 整理後の家の管理と郵便受けの注意点
これらの手順を意識して、故人の意志を大切にしながら、遺品整理を進めてください。
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